坐骨神経痛の記事を書いて、医療情報の難しさを知った話
去年の今頃、坐骨神経痛(ヘルニア)で、絶望の淵にいながら30キロ近い機材を搬入していたすしぱくです。('A')ノ 今は体幹鍛えて元気です。
さて、昨年の9月に、わたくし手術をしまして、
坐骨神経痛でヘルニアの手術をしてきました。病院選びからリハビリまでの記録
という記事を書きました。内容としては、通院と治療、ドクターショッピング、そして手術から術後までを書いています。なぜこの記事を書いたのかというと、理由は2つあり、今後再発や別な症状で治療が必要になったとき改めて当時の状況を振り返られる記録を残しておきたかったことと、同じように坐骨神経痛で苦しんでいる人に、僕の事例を見てほしかったというブロガーあるあるな理由からです。
執筆した当初は、自分の体験記だからと躊躇せずに書きなぐったわけですが、医療ジャーナリストである友人の「朽木誠一郎」さんの著書
を読んでから、自分がネットの情報をあてにドクターショッピングしていたこと。それが藁にもすがる思いだったこと。そして、僕の記事もまたネット記事の医療情報のひとつになっていること。など共感することが多くあり、もう一度ヘルニアの記事を考えてみることにしました。
ネットの医療情報の難しさ、いいものが一番売れているものとは限らない
ブログ記事で特定の商品を紹介することで報酬が得られるアフィリエイトや、PV数に乗じて収益を得るアドセンスなど、広告収入で成り立っているメディアサイトは多く存在します。僕のこのブログも両方の収益で成り立っているわけで、冒頭の朽木さんの本の紹介リンクから購入する人がいれば、僕の収益に繋がります。
商品が売れたり、PV数が伸びれば運営者はホックホクなのが広告収入です。
では、その商品で収益を上げるにはどうすればいいのか、それは買ってもらいやすくするため読んでもらいやすくするための記事を書けばいいのです。医療系記事であれば、医師に監修してもらいデータを裏付けし解説する記事はどうでしょうか。信頼性の担保がなされていて、読者も納得するでしょう。ただし、監修やデータの裏付けには相当な時間と費用がかかるので個人レベルで書くのは難しく、それを読んでもらえるようにするためにはマーケティングも必要となります。
余談ですが、以前にぱくたその企画コラボで、ヘルプマークの特集をやったことがあります。
思いやりと優しい心遣い(ヘルプマーク)|ぱくたそフリー素材
少しでもヘルプマークの認知向上がなされればと公開しました。(自主企画のためすべて自費です)信頼性の担保に、東京都福祉保健局に掲載を確認してもらったり、医療関係者やヘルプマーク利用者に意見を聞いたりと公開までに相当な労力と時間がかかりました。しかし、健康に関係する事柄なので、表現などを指摘されたり、新しい情報を更新したりと、医療情報は関わるのなら最後まで責任を持つ必要があるのだと実感しました。
しかし、お金になるとわかって、実際に体験したこともないこたつ記事や、架空の情報や根拠のない偽りのデマを書くこともできます。それをマーケティングの知識を有したアフィリエイターや検索が強い大手メディアが行うと、ネット上にはそれらの情報ばかりになってしまいます。
そうなると、前者の信頼性が担保されている記事と、嘘偽りのデマ記事を情報弱者である素人が見極めできるのか疑問です。さらに、藁にもすがる思いで検索して、上位に表示される情報がデマや嘘偽りの情報だったとしても、それが信頼性ある情報だと鵜呑みにして、間違った知識を植え付けられてしまう可能性もあります。それを見抜くにはどうすればいいのか、それを朽木さんの著書「健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方」には、事例を元に紹介されています。
さて、昨年書いた僕のヘルニアの記事ですが、公開後すぐにヘルニアで苦しんでいる人からお問い合わせがありました。また、リハビリの病院を紹介します的なメッセージもいただいたりしました。今も尚、お問い合わせは続いています。(※ヘルニアのお問い合わせはこの記事の公開で受付を終了しました)僕は医療関係者ではないので、症状を聞いてこうした方がいいなどと助言することができないので体験したことを話す程度ですが、お問い合わせから実際に手術まで行った人にお話を聞くと、僕のブログにたどり着くまで、ネット上に書かれている治療法を試したり、病院や医師のレビューサイトを見て通院していたと言っていました。
自分が良いと思っても、それが万人にいいとは限らない、
その人にとって最善の治療なのかは、僕には判断できませんが、ドクターショッピングをしてようやく手術までたどり着いた自分としては、とにかく痛みから開放されるならどこでもいい。そのような状況で、「これは信頼性ある情報だ」と冷静に判断することはできなかったと思います。まずは痛みを取り除くのが一番だと。これが命に関係する病なら尚更なはずだと思います。
医療情報の取扱いって本当に難しい、そこに突っ込んでいる朽木さんを友人として改めて尊敬しているので、記事書きました。
ぱくたそのモデルもやっているのでぜひご利用ください。('A')